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2019年9月21日土曜日

立山剱~雨のち晴レルヤ~


あれは遡ること半年弱。
4月中旬、新歓六甲、六甲最高峰にて。
でぐちさんとこんな会話をした。(以下でぐちさん:で)

(前略)
で:どっか登りたい山とかあるん?
斎藤:そうですね...いつか剱岳登ってみたいです。
で:剱おれ去年企画立てたわ、天気悪くて行けんかったけど。
(中略)
で:今年も企画立てようかな。
斎藤:え!!私もいきたいです!!!

そんなこんなでこの時点で誘ってくださってた剱岳。
自分の技術面に多少不安もあったが、背中を押していただき、申し込んだ。日程は私の阪病での早期臨床体験実習を考慮して設定してもらった。
集まったのは6人だったが、いろいろあって3人に。
2日前に稜雲さんが加わって4人で行けると思いきや...

前日。LINEが届く。
なんと、雲の平から調子が悪かったでぐちさんの風邪が治らず、むしろ悪化してしまい、でぐちさんが行けないことに。。。
嘘やろ。楽しみにしてはったのに、、、一年越しのリベンジなのに、、、


結局、企画者でぐちさんから、責任者を稜雲さん、ブログを私(斎藤優久乃)が引き継ぎ、佐藤光稀さんを合わせた3人でトヨレンを出発。車を走らせ立山駅駐車場に到着。換気のため運転席の窓を開けて車中泊。早起きに備えてしっかり寝ようと思いきや。

...あれ?虫の声がする。いや気のせいかな。。。
...いややっぱ聞こえるような。。。

稜雲さん「蚊いるよねぇ?」
やっぱし!!!!!
というわけでここから蚊退治合戦が始まる。
退治しては羽音がし、退治しては羽音がし、を繰り返す。
電気消して寝ようとした瞬間に羽音がするからなんとも鬱陶しい。電気ついてても羽音くらい出しなさい。
かなり長い時間格闘は続き、狭い車内、3人で7匹ほどやっつけた。
(翌日見てみたら左足だけで10ヶ所刺されてた。痒すぎ。)
でも窓締め切って3人で寝たら暑い。というわけで私と光稀さんは野宿を選択し外へ。気持ちいい。すぐ眠れた。

翌朝、始発のケーブルカーに乗るため駅へ。
9、10月の土日祝と夏場は6時台が始発だが、9月の平日は7時が始発。早く来すぎたため暇潰しをしたあと、いざケーブルカーへ。
急勾配
 バスに乗り継ぎ立山室堂到着。
天気良すぎやしないかい
立山連峰くっきり
立山室堂は標高2450m。
晴れた空の中、テント担いで登っていく。暑かった。
団体装備をノリで分配
私…テント本体、フライ 稜雲さん…ポール、ファーストエイド 光稀さん… ペグ
ザックに合わせていい感じに分担できましたね…?
順調にコースタイムを巻いて標高3003mの主峰雄山に到着。


登拝料の500円を払わないと山頂に立てない。
ということで私と光稀さんは神社の人にお金を払って山頂へ。

これがもらえる。お神酒もくれる。

ガスってきてた
何人か登山者が集まったあと、安全祈願の祈祷をしてもらい、立山連峰についての説明を受け、御神酒をいただく。すると稜線が晴れていた。もう一度写真を撮る。



晴れてるうちに進もうと、標高3015mの最高峰大汝山、さらに富士ノ折立、真砂岳、別山と、順調にピークをとっていく。


でぐちさん連れてきた

山頂にいたおじさん最初誤解させてしまってごめんなさい
風邪で来られなかったんです。ちゃんとご存命です。
撮影していただきありがとうございます

4人で集合写真

室堂側は見える。薬師方面は真っ白。


別山と部長

別山より高い別山北峰に荷物デポって寄り道
これしかなかった、何書いてるか読めない
その後は下って剱沢テント場へ。

つるぎ!!

山頂はなかなか姿を現さない
早く着いたし天気いいし暇なので剣山荘と剱沢小屋へ散歩。光稀さんはTシャツを購入。


夕食を済ませ、それぞれ就寝。
夕焼けきれい
4時起床。雨とガスと強風。とりあえず待機。
なんもみえねぇ
睡眠をとりつつ1時間おきに確認するも、ずっと雨とガス。
昨日あんないい天気やったのに。てんくらAやのに。
もう睡眠はじゅうぶんにとったので、7時30分から様子を見ながらトランプ大会。
ひたすらやってた

光稀さんの携帯、室堂から「SIMカードが挿入されていません」と表示され全く使えていなかった
ファーストエイドの安全ピンを使ってようやく復活

だらだらしてたら12時前に。雨はあがり、ガスもましになっていた。することがないのでふたたび剣山荘と剱沢小屋へ。
登ってきたんですか

ふらふら歩いてたら発見した祠。天候と無事な山行をお祈りする。

そしたらなんか晴れた笑 奥に見えるのは登山研修所夏山前進基地、やってさ。
テン場にそれぞれ戻り、ふたたびトランプ。管理人曰く明日の天気は微妙らしい。
お願いします、明日こそ、登れる天気であってくれ...!!
テント内で明日晴れそうな曲を稜雲さんが流してくれる。
雨のち晴レルヤ(ゆず)などなど。

この日もきれいな夕焼け。ただ雲は多い。
夕飯をすませ、明日の3時半起きに備えて7時前就寝。ではなく。

稜雲さん提案、字数制限しりとり大会!!
えんえんと続き9時半までやってた。150個。
稜雲さんが全部メモってた。ブルーライト浴び続けないと寝てしまいそうやったからだそう。いや寝てくださっていいのに。楽しませていただきました。
波みたいになってる
翌朝、用意を済ませて外の様子を伺うと。
...剱が!!剱が見える!!!

昨日全容は決して見せなかった剱が、夜明け前なのに、くっきりと稜線を現していたのだ。
これは。。。いい感じかもしれない。。。

3人とも期待を胸に抱きながら4時15分いざ出発。
2度も下見した道をてくてく歩く。
剣山荘からは未知のルート。道迷いに注意しつつ一服剱、前劔へと歩を進める。



前剱。日の出には間に合わんかったけど日の出もどきは見れた。
タイミングばっちり。

朝日と鹿島槍と五竜とRyoun

「岳人」の写真を撮影した人に撮ってもらった

前劔に着いたらようやく剱が姿を現す。凛々しい。ごつごつの岩稜。

鎖場。慎重に。

慎重派のオレンジマン

かにの縦ばいでは、登る直前に大きな落石2回あって怖かった。

そしてついに山頂到着。



北アルプスのいろんな山々が見える。白馬五竜鹿島槍。薬師水晶。槍穂高。笠に焼岳。南アルプス、中央アルプス、富士山が見える。2週間前に合宿で登った白山が雲海に浮かんでいる。


高校時代からの憧れの頂に自分が立っていることに実感が追いつかず不思議な感覚だし、今自分が見ている景色も美しすぎて現実のものとは思えない。1日ステイし、諦めかけてもいただけに、喜びと感動はひとしおだった。

光稀さん「今までの山頂の中でベスト」

稜雲さん「いいねぇ。のんびりしたくなっちゃうねぇ。」


でぐちさんも合わせて集合写真

毛勝三山と稜雲さん
にしても稜雲さんの携帯は外カメ壊れてるし光稀さんの携帯は充電切れるし、おふたりとも何してるんですか。

白山!!雲の中で異彩を放っている

雲がどんどん流れていく
 たっぷり景色を楽しんで下山。

かにの横ばいにて
光稀さん「死ぬかと思った」
気づいたら快晴やった。上空の雲がなくなってる。剱美しい。しかし暑い。

不審者Y.S
うぇーい

うぇーい

昨日の祠に御礼参り

腹ごしらえの後にテント撤収。団体装備は漢気じゃんけん。

......っ!!
やったぁ。ええ。もちろん持ちたいのはテントです。決まってます。やったぁ。なんか知らんけど行きも持ったしね。ええ。

室堂に戻るのに、なぜか標高200ほどアップし、500ほどダウンしたあと再び200登らなければいけなかった。
稜雲さんは何か看板があるたびに読む。

そして写真スポットではカメラにしっかり収まりにいく。

そのあと私の写真も撮ってくれる。
おかげで観光もたっぷりできた。
温泉はスルーした

室堂に着いて、去年のただーきさんの写真「立山ポーズ?」を真似て写真を撮るも、あまりにも振り切りすぎたため、写真は割愛。


バスとケーブルカーで立山駅に戻り、ご飯を食べて帰阪。

ひとりでは挑戦することすらなかったであろう剱。
この企画に関わったそれぞれの方に感謝です。
でぐちさん、次回はぜひ登頂成功させてください。

以下オフショットです。













「この先、前剱にかけて、浮石、落石に注意して下さい」

雷鳥とともに
雷鳥とともにver.2
最後までお付き合いいただきありがとうございます。