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2019年3月31日日曜日

インドネシア共和国民族調査③





わあああああいわああああい



だいぶ昔去年の9月ころにインドネシアはフローレス島で民族調査が行われたことを覚えてくれているだろうか。
わたくし遠征企画者の川本です。あまりのブログ遅筆に本人もびっくり!




報告書のリンク張り付けておくので、
調査内容に興味持ってくれた人はそちらもぜひ読んでね!


「インドネシア共和国民族調査報告書」
https://drive.google.com/open?id=1h4G2sDQt2CliwJaySaHn1D5xxtTR7jK-


【7日目】Bajawa~Ruteng

前回はここまでくわたくんが書いてくれてました。新しい町、フローレス島は中部Rutengへと向かいます。







ちょこちょこ車を停めて景色を見せてくれる運転手Edy。
イネリネ火山


道の途中で10軒くらいはあった気がするマンゴーの屋台。
なんと1個50円!スーパーで買うより、こういう道端で買ったのが一番新鮮で自然な甘さがして美味しかったなぁ。


青くても中は完熟、テンション上がる!



トゥルットゥルのマンゴー!


おいちそう!!!!!!

遠征の2週間で1人で10個くらい食べたかなぁ。マンゴーだいすき。


そんなこんなで3時間ほどでRutengに到着!この日は雨。内地でEndeより圧倒的にサムイ。
とりあえずエディのおすすめする安宿へ。


シャワーなし、共用冷水マンディのみ、朝食付き、まあええか。


なんとRutengには日本人女性が住んでいて、ゲストハウスを経営しているらしい。
早速向かう。見ず知らずの、宿泊客でもないのに押しかけちゃって大丈夫か?
そんな心配も頭によぎる。が、ひさびさに自分たち以外の日本人と日本語でしゃべりたいとい気持ちが勝る。


実際、私たちも日本人でぜひお話を伺いたい、と言うとこころよく招き入れてもらえた。
おかみさんの「まみーさん」にここRuteng周辺のお話やインドネシアの風習についてたくさん聞けた。





なんでも近所に観光ガイドやホテル経営の専門学校があるとのこと。

と、話していると窓からこちらを覗きこむ人影が。なんとその観光科の学生3人だった。えらいタイミングがいいがそこは気にしないでおく。

このうちForin少年は英語も商売も上手で、気づくと明日は彼らの通う専門学校に行き高校生と交流してから、あとはRuteng周辺を案内してくれることになった。

一番右がForin少年
16歳にしてこの貫禄


うまいこと丸め込まれた気もするけど、明日の予定もいい感じに決まったことだし、やっぱりツイてるわ。



明日の夜はまみーさんとこの宿に泊まることに。なんと温水シャワーがあるらしいマジか。
この日の夜の冷水マンディはさむかった・・・。



共用、冷水、マンディ





【8日目】Ruteng
ホテルまでForin迎えに来てもらって、さぁいくぞ!」


観光と経営を学ぶ専門学校「Sadar Wisata]


どきどき・・・。


教室に入ると、3、40人くらいの生徒がお出迎え!
はじめは私たちもどぎまぎ。でも、自己紹介や質問しあったりしてアイスブレイク。
なんでもこの学校を訪れた東洋人は私たちが初めてだそう。そりゃ緊張するよね。
でも年齢も近いことあって、すぐに打ち解けられた。



そして渋谷に尺八の演奏を披露してもらう。

鉄板の「もののけ姫」を披露


おかげですっかり場も和み、一同フリートークで盛り上がる。


囲まれるくわた



この後インスタで友達になった



JKと自撮りするカワモト



渋谷先生の尺八講座



尺八チャレンジ




吹き方も様になってる篠笛





尺八は厳しいけど、篠笛は一発で音を出せる生徒が多い。
インドネシア人は篠笛が上手(?)
見づらいかもしれないけど、動画↓




ちなみにインドネシアには篠笛とよく似た横笛sulingがある。
形状は地域差があるみたい。


Bajawaの観光案内所で見つけたsuling
2本が連結してる






わいわい



現地の高校生ごっこ



ノリノリ


彼ら観光科の生徒は、ここで英語、ドイツ語、そしてインドネシア語を学んでいるそうだ。
あれ?と思う人もいるかもしれない。一言でインドネシアといえど、この東西に広く点在する世界最大の島嶼国は、島ごと地域ごとに無数の方言がある。
Flores島ひとつとっても、その言語集団は10あるというのだから驚きだ。
ここflores島Manggarai県に住む彼らにとっての母語は民族語の「Manggarai語」であって、国語は学校で教わる言語なんである。


そうこうするうちに高校生は授業の時間。我々もそろそろ出発しますか。

すっかり仲良し


みんなありがとう!


好奇心旺盛でいい子たちだったなぁ。



次は網目状の田園が広がるcara(チャラ)村へ。
南半球に位置するインドネシアはちょうど春にならんとするくらいの季節で、田んぼも結構はげてる。
けど、スケールがでかい!写真のような大きな円が奥にも2つくらい広がっていた。

中心は「田の神様」が降臨するところらしい

パワァ~~~










お次は赤地のソンケットで有名なTodo村へ。


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kain songket(カイン ソンケット)とは、簡単に言うと染め上げた布に刺繍を施した布のことで、kainとは「布」、songketは「ひっかける」を意味する。伝統的にmorinda rootの赤色やinthegoの青色など天然染料が使われてきたが、近年は化学染料も用いられることがある。
フローレス島でだけでなく、インドネシアに広く見られる手法であり、その文様や色合いには地域差が顕著に表れる。
冠婚葬祭といったハレの場面で着用することが多い。

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村に入ってすぐ横の家で特産のマンガライコーヒーをいただいていると、何やら恰幅のいいおっちゃん現る。
グラサンをかけたあやしい人かと思いきや、気さくでやさしそう。
話を聞くとびっくり、Todo村の現村長であり、なんとかつてこの地域一帯を治めていたManggarai王の末裔(!)だった。
半ば興奮した我々に、村長は簡単に県史を聞かせてくれた。

村長のTitus Jegadui氏



身に着けている格子柄のソンケットは、王の証だそう。
白が平和、黒が死、赤が力を示していて、かつてこの地であった戦争から生まれた模様。
我々もソンケットを着せてもらい、村を案内してもらうことに。


とんがり屋根をした伝統家屋が並ぶ。
niang houseという名前らしい。スマトラ島由来の名前。


かつては9つあった住居も今では5つに



それっぽい写真


家の内部はこんな感じ。

内部は涼しい

家の中央が主人の位置

cati(チャチ)というお祭りで使う竹製の武器

家の入口にあった、女性を表すモチーフ

打楽器もあった
ムシックて言うんだっけな
とりあえず叩く



集合写真

ベストなカメラの角度を探す
サービス精神に溢れる王の末裔



一通り村の話を聞いて、村長夫婦にお礼を告げる。
Todo村を出発、この日の昼食は遠征で食べた中で一番辛いパダン料理だった…(泣)



い ち に ん ま え

ちょっと泣いた


最後は、2003年にフローレス原人化石が発掘されたLiang Bua Caveへ。


フローレス原人は、約70万年前に生きていたという超小型原人とのこと。
人類の進化の上で重大な発見らしいから、気になる人はググってね(てきとう)


現地の言葉で"lian"はcave、"bua"はcoolという意味らしい。
エントランスは縦10mくらいはあったかな、中はかなり広範囲に明るく涼しく、たしかに暮らしやすそう。

なかなかの壮観

洞窟近くの博物館にあった洞内図
エントランスから登ってすぐに行き止まり


ちょうど観光科の学生が見学に来ていた
この地域の貴重な観光資源である

1mくらいの石筍

鍾乳石から植物生えとる



質問するカワモト




ここでもOUECポーズ!




現地の子供に好かれるくわた



そんなこんなで帰路につく。
今日一日しっかり案内してくれたForinだったが、最後にやや暴利と思われるチップを取られたが、うぶな東洋人なのでそのままカモられておくことにした。


現地の学生の様子、また行く先々で村長やForinに質問しまくって、なかなか実りある調査になった。

夜はまみーさんとこのゲストハウスに。
宿はすみずみまで清潔で、快適で、シャワーは温水で、もう日本かと思った。
最後にシャワー使ったカワモトは、最初の5分しか温水でなかったけどね!!!!!!ぷん!!!!



なんと枕元にコンセントがある




ホテルMJRのネコチャン







【8日目】Ruteng~Labuhanbajo
朝はMJRのすばらしい朝食を食べてから、Rutengの朝市へ。
入ってそうそう豚が真っ二つになってたりと、なかなかカオス。


色とりどりの野菜や香辛料

ここでもソンケット調査。

ソンケット屋のおばちゃん

Ruteng周辺では、黒地に鮮やかな刺繍を施したソンケットがよく見られる。

天然色ではないかもしれない

よく似合うくわた
 また、さらにManggarai県以西の地域にはコモドドラゴン柄のソンケットも見られるそうだ。


コモドドラゴン柄



さて、昼前にはまみーさんにお礼を言って、ホテル出発。
フローレス島西端の港町、Labuhanbajoへ。



山道を3、4時間車で移動し、昼過ぎに到着。



一同疲れ果てていたが、泣いても笑ってもフローレス島最終日。
フィッシュマーケットに行ったり散策する。
ここLabuhanbajoは、かの有名なコモドドラゴンの島、コモド島やリンチャ島への出発地となっている。というかそれ以外何もない。
やたらと白人観光客を見かける。帰ってきたな、という感じ。
そうそう、フローレス島に来てから観光客の中に初めて日本人を見かけたのもこのLabuhanbajoだった。




夕暮れ前、おなかの調子が悪い渋谷を1人ホテル残置し、さらに少し遠くのビーチまで散策することに。



意外と遠いしまぁまぁのビーチだったけど、夕暮れの港町は情緒があってすてきだった。
運がよかったのかなんなのか、このフローレス島で出会った人たちは本当にいい人ばかりだった。
調査で来ているんだという思いもあって、質問攻めにしたりもしてしまったが、みんな丁寧に答えてくれてうれしかったなぁ。


すてきな夕暮れ

最終日、わかっちゃいたけど、さみしい…。


「さみちぃっ!」


ちょっとナーバスになるも、あしたからはバリ島、気合入れていかないとな!



道端のアイス屋さんでジェラートを食べ、八百屋でマンゴーを追加購入して、ホテルに帰る途中、ナイトマーケットを発見。テントも横に6列くらい並んでるのが奥の方までずらりと続いているのが見える。
これは行くしかないよな!



港町だけあって、新鮮な魚がたくさん。
熱帯だからか、色鮮やかなおさかな多め。


真っ赤!
 なかでも特にヤバそうな真っ赤な魚一匹をチョイスし、調理してもらう。
火で豪快にあぶり、かば焼きのたれみたいなのにつけてくれる。
屋台裏には机と椅子があり、その場でできたてをいただく!


怖いものみたさで買った真っ赤な魚もなかなかの美味。
今考えると、結構しょうゆっぽくて日本寄りの味付けだったなぁ。


見た目とは裏腹に、淡泊で上品なお味の白身魚



わくわくせのかな


ついでにチョコがけ焼きバナナとかも買い食いしちゃう。

いたずらっ子せのかな

シメは新鮮くだもの屋台のフルーツジュース!



その場でミキサーにかけてくれる


めちゃめちゃ満喫した我々。ふとスマホを見ると、大量のlineメッセージが…。



「ビーチに行く」と言って3時間以上帰らない我々を心配しまくった渋谷くんからでした。いやほんまごめん、連絡忘れて夢中になってたわ。




さて、フローレス島編はこれにておしまい。
長いことここまで読んでくれた人、ありがとう。
よかったらカワモトがまじめに書いた報告書も読んでいってくれよな!


https://drive.google.com/open?id=1h4G2sDQt2CliwJaySaHn1D5xxtTR7jK-



あ、最初に貼ったURLと同じやつね。


次は渋谷のバリ島、ジャワ島編!
カワモトの遅筆を最後にもう一度おわびしとくぜ。
この「インドネシア共和国民族調査」の完結編、お見逃しなく!




キマったぁぁぁあ!!!