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2021年11月30日火曜日

外岩道場 ~百丈岩~

斎藤です。再び連続投稿です。隠居したのをいいことに、最近は好きな外岩企画ばっか立ててます。

第2回外岩班活動として、11/10(水)に百丈岩に外岩の練習へ行ってきました。

今回も大阪外大出身のおじさん(以下、Iさん)が付き合ってくれました。

今回は、自己確保、支点構築、懸垂下降を習いました。

メンバーは


蟻の塔渡りで強くなった佐藤

ハロウィンでゾンビになってた岸本


外岩班リーダーを引き継いでくれた井下


カミキリムシの幼虫を食べ損ねた斎藤

中之島山岳部との合同企画ということで、医学部1年生のH君も参加。学生5人とIさんの6人で活動してきました。


さてさてここで、アルパインクライミングのざっくりとした流れを説明しときます。適当な説明なんでざつい部分もあるけどそれはごめんなさい。興味ない人は適当に読み飛ばしてね。ちなみに最初に登る人がリード、次に登る人がセカンドです。用具名、結び目の説明そんなしてなくてごめん。ざっとしたイメージだけ掴んでもらえると。

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1.    アルパインクライミングざっと流れ

ビレイヤー自己確保相互の安全確認リードが登る登りきったことを確認し、リードは支点構築しビレイの準備、セカンドは登る準備セカンドが登るセカンドだった人が次のリードとなりの繰り返し、または懸垂下降

2.    リードへのビレイ法と自己確保

適当な木などにスリング(輪っか状の細いロープ)とPAS(自己確保用のギア)などで自己確保を取る。

リードがエイトノット(8の字結び。基本の結び方。)を結んだ近くで、ハーネスに装着した確保器(ATCなど。ビレイをするためのギア)にロープをつける。

グローブをはめ、相互の安全確認(ハーネスが正しく取り付けられているか、結び方は正しいか、確保器は正しく取り付けられているかなどのチェック)後、リードへのビレイ開始。

具体的には、リードが登りやすいようにどんどんロープを出してやる。ヌンチャク(スリングの両端にカラビナがついてるもの)などで支点をとるときにはとくに多めに出してやり、その直後はロープを戻してやる。ロープを出すときは右手、戻すときは左右どちらかの手を、絶対にロープから離さない。

クライマーが危ないとき、ロープを張ってほしいとき(「テンション」と言われたとき)はロープにテンションをかける。

クライマーが登りきり、「ビレイ解除」と言われたら、ビレイ具をロープから外す。

3.    リードクライミング

ハーネスにエイトノットでロープを装着する。

ビレイヤーと相互の安全確認後、登り始める。

ボルトに到達したらヌンチャクをかけ、カラビナを反転し(そのほうが強度が強い)、下のカラビナにロープを正しく(ビレイ側ロープが岩の近くになるように)かける。

支点を確保しつつどんどん登る。

登り終わったら4.自己確保と支点構築へ。

4.    自己確保と支点構築

PASなどで自己確保を適当なボルトを支点にしてとる。

支点を構築する。環付きカラビナ2つにスリングを通し、ボルト2つに環付きカラビナをかけ、カラビナを反転し、スリングをねじって3つ目の環付きカラビナをつける。このとき、支点(ボルト)から伸びるスリングの角度が90度をこえないように。

の3つ目のカラビナにロープを通し、インクノット(固定用の結び方)で固定。「ビレイ解除」の旨を下のビレイヤーに伝える。これで自己確保を2点取ったことになる。

の3つ目のカラビナにATCの空洞部分を、向きを考えながら装着する。

ザイルアップ(ロープアップ)(=余っている部分のロープを上にあげる)し、インクノットで固定している部分を軸にロープを絡まらないよう整理する。

ATCにロープを装着した後、ロープにテンションをかけ、下の人に合図をし、登ってきてもらう。

5.    セカンドへのビレイ法

大きくはリードへのビレイと変わらん。でもATCの向きが違うのでやりにくい。ロープがどんどん溜まってくるので、絡まらないように整理することだけ気をつける。セカンドが自己確保を取ったらビレイ解除。

6.    セカンドクライミング

ヌンチャクをしまいながら登る。

7.    懸垂下降(ロープが1本のとき)

セカンド、ビレイ両方とも自己確保を取っていることを確認し、ロープ末端の結び目(インクノットとかエイトノットがされてるはず)を外し、ボルト2つにロープを通し、ロープの末端同士を解けないように固結びなどで結ぶ。

末端同士の結び目が地面に届くようにしながら、ロープダウン(ロープを下にさげる)。

自己確保に必要なギア以外回収し、ハーネスに装着したATC(もしくはエイト環)にロープをセットし、グローブをはめ、右手を常に握りながら下降する。腰をしっかり落とすのがコツ。下降したら「完了」と伝え、次の人が下降する。

全員降りたら、ロープの結び目をほどき、ロープを回収する。


まぁ、ざっくりとこんな感じです。

他にも細かい行程や気をつけることはあるけど、まぁ、とりあえず。前回の活動で2,3を習い、今回の活動で4~6を習った感じかな。

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さてさて、この日の活動報告に戻ります。みなさんお気づきかもしれないがこの日は平日。なので、授業終わりに行ってきました。

12時前に部室に集合し、用具を準備し、出発。駅で佐藤、H君と合流。石橋阪大前駅に近づくと突然雨が降ってきた。池田、川西能勢口まで来るとめっちゃ晴れてきた。うーーんなんやねんこの天気。雨雲レーダーでは振らない予報だったが、やばいかもしれない。まぁ、そもそも前日雨で岩は濡れているはずで、もともと今日は、高いところに登っての活動は諦めていた。最悪講習だけでもできれば、という気持ちで、ひとまずIさんとの集合場所である道場駅へ向かう。

13時すぎ。Iさんと合流。道場駅は晴れ。だが百丈岩方面は雲行きが怪しい。気にしないことにして出発する。

…15分ほど歩いたところで降ってきた。やっぱりかぁ。レインウェアを着る。ザックにカバーをかける。

さて再出発、と思ったら、やんだ。そういうもんよね。

駅を出発して30分後、目的地に到着。雨はまた降り出していた。

雨の中準備する
中之島山岳部のH君が持ってきた大きい傘の中に荷物を置く
これはクライマーが落下したときにかかる衝撃を講習等で見せるための装置
すごい衝撃らしい
ビレイ練習、クライマーとビレイヤーの信頼関係が大事ですな

この装置の右横らへんで活動した。13時45分ごろ。支点構築、懸垂下降の方法をまずは地上で教えていただく。
インクノットを習い中
自己確保に必要な結び方

ハンギング姿勢で支点構築の練習
雨は降ったりやんだりで、激しい雨のときも一瞬あった。様子を見ながらなんとか活動を続けた。
ひと通り練習したところで、前回ジムでリードクライミング、ビレイを経験した私と井下で、実際に岩を登って一連の流れを実践してみることに。

ビレイヤー井下
私がリードで登り、すぐ下にいるIさんに適宜確認しつつ、自己確保、支点構築をし、セカンドの井下に登ってきてもらった。懸垂下降の準備後、降りる前にIさんに再び確認をとり、井下、私の順に懸垂下降。
ふぉぉ、なんとかできた。垂直距離でほんの3,4mほど登って降りるだけでもこんなに疲れるのか。自分たちで体預ける場所を構築するもんなぁ。確認することが多すぎる。でも楽しかったぁぁ。
続いて、リードとセカンドを交代して登ってみる。
リードクライマー井下

今回はIさんに確認とらずに自分たちで最後までやってみた
最後までできた!やった!!
Iさんが褒めてくれた。
気がつけば15時25分。時間が経つのが早い。この頃には天気も落ち着いていた。
地上で支点構築、懸垂下降を練習していた1年生たちにも、せっかくなので同じ場所で、順番にクライミングを体験してもらった。
リードは私がやり、ビレイは井下にやってもらった

支点構築中

ロープアップが下手な私
なんかロープが不格好よね

佐藤、さすがのスピードで頂点に到達
自己確保を取ってもらい、ロープを地上までおろす


続いて岸本も登頂
懸垂下降開始

ちろぎこちないな

あ!そう!腰落とすとスムーズになるはず!

岸本、懸垂下降完了

続いて佐藤の懸垂下降

おつかれさま~

ほい。懸垂下降完了。

16時5分 活動終了

16時20分 撤収完了

17時前道場駅

ありがとうございました~楽しかった!流れは掴んだし、次回は実践かな。

ではではまた次の投稿をお待ち下さい~

最後まで読んでいただきありがとうございました!

2021年11月28日日曜日

外岩練習@クライミングジム

やほ。連続投稿です。斎藤です。

以前、クライミングジムへ外岩練習に行ってきたので、さくっと報告です。

写真はありません。なぜかって?ジムが写真撮影禁止だったからです。ごめんね。

さて、合宿代替として59期中心に様々な活動や技術の講習会を行った日のこと。ロープ技術の基礎の説明をしていたら、外岩欲がむくむくと湧いてきました。そこで、外岩に興味ある人、ロープ技術を一緒に習得したい人を募って外岩班を結成しました。そして、第1回活動として、府内でしか活動できなかった期間、通常活動として閉店する前のグラビティリサーチなんばに行ってきました。

メンバーは、楊さん、井下、ちあき、初音、斎藤(私)の5人でした。

私が春休みに屋久島ソロ縦走をしたときに知り合った、大阪外大出身のおじさんと、彼の知り合いの方の2人に講師として来てもらいました。

13時に集合し、安全確認からギアの基本操作まで教えてもらいました。

具体的には、ヌンチャクの扱い方、支点の作り方の基礎、リードクライミングの方法、リードクライマーへのビレイの方法、といったところでしょうか。2人の監督のもと、メンバーはそれぞれジム内の高い壁でリードクライミングとビレイに初挑戦しました。ボルダリングとは違った面白さがあり、ボルダリング好きのメンバーも満足していたようでした。高度感によるスリル、自分の頭でルートを考え、自分の力で支点を作る面白さは、ロープを使ったクライミングでしか味わえません。

基礎の基礎からわかりやすく丁寧に教えてただいた2人には感謝しかありません。ありがとうございました。

ではではこのへんで。また外岩活動のブログはぼちぼち書いていきます。

2021年11月27日土曜日

蟻の塔渡り・剣の刃渡り

やほやほ、しばらくぶりですね。斎藤です。

今回は北信の戸隠山・高妻山に行ってきました。戸隠山はかの天照大神が天ノ岩戸に隠れたとき、手力雄命が力いっぱい投げ飛ばした岩が飛んできてできた山だそうな。岩場、鎖場、難所だらけのこの山。蟻ですら一列にならないと通れないような「蟻の塔渡り」、剣のような尖った「剣の刃渡り」。ぞくぞくするような岩場歩きが待ち構えていそうですね。ふへへ。高妻山は、戸隠連山の中で群を抜いて高い、秀麗な山容が特徴の孤高の山。こちらも登りごたえのありそうな山ですね。

ではではまずはメンバー紹介から参りましょう。

てる(2回生)
マイヘルメットがまぶしい副部長

こにし(2回生)
彼の笑顔と変顔はみんなの疲れを吹き飛ばす

初音(3回生)
モンベルキッズウェアも着こなすモンベルお姉さん

かずき(1回生)
体力と好奇心を武器に数々の企画に出没する

たにさん(1回生)
よく食べる。そして食べる幸せをわけてくれる。

斎藤(私)(3回生)
最近岩好きの仲間が増えつつあり嬉しい企画者

10/29 夕方に部室に集合し出発。北信はちと遠かった。

多賀SAで「晩秋の八ヶ岳」の人たちと遭遇。まだこちらが誰だか認識していないときに、三村がいきなり隣に座ってきて怖かった。変なおじさんに捕まったのかと思った。三村でよかった。「下ノ廊下」の人たちとテント受け渡しのために待ち合わせるらしかった。

野宿プレイスは高速降りてすぐの「道の駅しなの」。広くてよかったです。

10/30 

ええ天気

朝焼け

戸隠神社奥社駐車場¥600に車を停め、登山準備していざ出発。

戸隠神社奥社の参道

蛍池から来たというおじさん4人組に写真を撮ってもらう。

蛍池から来たおじさん4人組の写真を撮ったら、
お礼に自分たちも撮ってくれた
歴史の古い、有名な神社であり、休憩もかねてみんなで参拝する。
そそりたつ岩。登るのが楽しみですなあ

紅葉きれい

いい天気

しばらく登ると、五十軒長屋に到着。

ん、これは…!


ほぼ下ノ廊下

登りたい欲がそそられる岩を発見

ふぉ!絶景!


やるねぇ

高度感伝わらんなぁ
どうや大澤?自撮りの顔毎回同じとは言わせへんで

おぬしは何しとんねん笑

鎖場が増えてきた

このへんから鎖だらけ。全身を使い、三点支持で慎重に登っていく。
順番に、慎重に慎重に

登った先の景色

岩場を登れば次の岩場が構えている
テンション上がるねぇ!

3人ずつになり、声を掛け合いながらゆっくり登る。

ぐいぐい高度をあげる

胸突岩
かなり高くまで一気に登れる岩

高度感いいねぇ

ふぁいとぉぉぉ

いい顔

おつかれさま!少し休憩!


そう、今回は岩場でテンションが上がる人種の集まりなのだ

高い岩をずんずん登る
結構体力が奪われる

んん、視界が開けて人が急に増えてきた。これはもしや…!

今回の山行のメインディッシュに到着。
蟻の塔渡り!いざ!

ここは先週末の記録によると雪に覆われており、状況によっては登る山を変えることも考えていた。だがここ一週間の暖かく良好な天気が、雪をすっかり溶かしてくれた。岩肌は少し濡れているんじゃないかとも心配していたが、杞憂に終わった。しっかり乾いており、戸隠山は、最高のコンディションで私達を迎えてくれた。

ここを歩くのか…!
蟻が一列になって歩くような狭さから名付けられた岩場、いざ挑戦

少し足場が安定、手を放してみる


立ち上がって、周りを見渡す。断崖絶壁という言葉がふさわしい場所。
ついにこんなところに来てしまったんだなぁ…本当に歩いているんだなぁ…と実感が湧いてくる。恐怖心よりも、ここを歩くことができることに対する喜びのほうが大きい。

安全第一で、この体勢

三点支持で慎重に慎重に

蟻の塔渡り核心部
自然と四足歩行になる

うぇい!
うぇい!
スリル満点、楽しいねぇ

画面奥でカメラ向いてピースしているのは私です


チムニー
蟻の塔渡り核心部終了
おつかれさま!

続いての難所に到達。

剣の刃渡り
慎重に左側を歩く
こにしによる刃渡り挑戦
緊張の面持ち

全員無事踏破!おつかれさま!
戸隠山登頂!


ポーズ真似されちゃった

うーーん!いい景色!

稜線歩き~

ここから細かいアップダウンを繰り返しながら、いくつかのピークを越えていく。昔は修験道だったらしく、ピークをひとつ越えるごとに厄落としになるらしい。すれちがったおじさんに教えてもらった。

北アルプスの眺め
槍ヶ岳は遠目でも目立ってる

八ヶ岳と南アルプス


富士山も見えた!写真じゃ見えないかも

全アルプスの展望、素晴らしいぃぃ
登ったことがある山を、別の山から眺める時間が好き。

なかなかきつい道のりを終え、厄を落としまくったら、一不動避難小屋に到着。休憩後、ここで車回収組を含むさくさく班とこつこつ班にわかれて下山。集合は戸隠キャンプ場。

途中、PTA役員同士という関係から17年来の山仲間になったというおじさん4人組と出会う。いろんな楽しい話を伺いながら下っていく。おじさんたちと別れを告げ少し進むと、渋滞につかまった。沢をずっと下っていくのだが、あまりにも急登で、岩かかる鎖をひとりずつ順番に下っていくのだ。

渋滞渋滞

それを越えるとトラバース。これも大きい岩。人がたくさん歩きすぎて、岩がへこみ、もはや足場ができている。

こんな岩をトラバース

慎重に下っていく


相変わらずのいい景色

渓流瀑を下る

だんだん道がゆるやかになり、さくさく班は芝生の中を爆走。めっちゃ気持ちよかった。

おつかれさま!
元気いっぱい1年生s


キャンプ場にかずきを残し、朝に停めた駐車場までたにさんとウォーキング延長戦。車を回収する頃にはこつこつ組も下山してた。キャンプ場で受付を済ませ、残りの4人と合流し、今宵の宿、バンガローへ。バンガローは、ロッジと違い、水も電気もないただの小屋。だが、屋根と壁があり、雨風が防げ、清潔な空間というだけで全然QOLが違う。贅沢だ。文明に感謝。テント泊、無人島を経験すると、宿に求める水準が変わってきちゃうよね。

荷物を片付けて「戸隠神告温泉湯行館」へ。名前からして秘境の風呂感。なんと温泉に浸かりながら紅葉と北アルプスの稜線が臨めた。ちょうど日没の時間で、夕焼けの景色に浮かぶ槍の穂先は美しかった。

しっかり疲れを癒やしたのちは長野市へ降りて夕食。ここで作戦会議。

というのも、紅葉のピークの中、最高の天気に恵まれスリル満点の戸隠山を登った時点で、全員満足しきってしまっていた。今回の山行の最大の目的は、企画名が「蟻の塔渡り・剣の刃渡り」であることからもわかるように、戸隠山の岩場を楽しむこと。高妻山はコースタイム10時間半、はっきり言ってモチベーションが高くない。戸隠キャンプ場の周りには、高妻山より手頃な二百名山が2つもある。膝に痛みを抱える人もいる。さてどうするか…

話し合いの結果、それぞれの疲れや気持ちを考慮し、観光組と高妻山登山組にわかれることにした。観光組は善光寺や野尻湖をめぐり時間を過ごしてもらうことに。キャンプ場に戻り、明朝の早起きに備えて就寝。

10/31

4時起床、5時出発。今日は4人での登山。てるも早起きして見送ってくれた。てる、早く膝、治りますように。

まずはキャンプ場から一不動避難小屋まで、昨日の下山時と同じ道を通って目指す。

おはよう!
まだ眠そうな顔の一行

夜明け前の空、結構好き

6時15分休憩

山の稜線から昇るご来光を拝んだ

もうすぐ日の出!
目が覚めてきた一行

ポスターになりそう

急登を登る。
振り返れば朝焼け。
なんて贅沢なんだ。

昨日も通った
「みんなが通り過ぎて足場ができちゃった大きな岩」
さくさくここまで来れた

昨日の渋滞エリア
今日は我々だけ、静かな山を楽しみながら登る

天気は曇り。でも、いい感じ。
6時50分 一不動避難小屋着
たにさんの足の調子が悪くなる。話を聞くと、中央アルプスの下山からあまり調子がよくなかったらしい。昨日と今朝はなんともなかったみたいだが、再燃してしまったようだ。下山するにしても、沢沿いの道は滑りやすく危ないため、ひとまず4人で六弥勒の分岐まで目指すことに。そこからの下山は尾根沿いで、比較的安全だと判断したためだ。

一不動避難小屋から高妻山までの間には、山頂も含めると10個のピークがあり、それぞれに地獄の十王の名前を冠した祠が安置されている。一不動、二釈迦、三文殊、四普賢。ひとつひとつ制覇していく感じが楽しい。「スタンプラリーみたい」って言ってたのはこにしだったかな。祠の名前が地獄の十王に由来していると気づいたのはたにさん。地獄の十王、私は初耳でした。

50分ほどで五地蔵に到着。標識には「五地蔵山頂」

「五」地蔵ポーズ

いぇーい!これで五地蔵山登頂!!
登頂記念写真!
……んんん!?
なんだこの標識は。
へ?
いや、「五地蔵山頂」と「五地蔵山山頂」、場所別なんかーーーい!!
六甲山頂と六甲最高峰が全く別の場所、みたいな感じやんけ。
え??なに???どっちにも標高「1998m」って書いてんねんけど。
いや詐欺やん。五地蔵を祀ってあるとこ、山頂ちゃうんかい。
ほんものの山頂はどこやねん。とりあえず進むかぁ。

…うん、5分もせずに着いたわ。
やーもう、さっきの山頂標識はなんだったんだ
完全にこっちのほうが標高高いね、うん。
登ったもんね、うん。

はい、今度こそ、みんなで登頂!!
たにさんよう頑張った!おつかれさまー!

すぐに六弥勒に到着。ここで「私、下ります。」と言ったたにさんと別れた。天候は良好、下山行程は1時間半、尾根沿いの明瞭な下山道であり、下山すればすぐに戸隠キャンプ場だったので、また彼女には登山経験もじゅうぶんあると判断できたので、そう判断した。観光組にたにさん単独下山の旨を連絡し、またたにさんにも下山したら連絡をくれるようにお願いし、ここからは3人で山頂を目指した。

「今回、だんだん人が少なくなっていきますね」と、こにし。

「登れなかった人のぶんまで、頑張ろう。」

雪がでてきた

いい顔なこにし


振り返れば戸隠から五地蔵に繋がる尾根
昨日と合わせて、あれをずっと自分の足で歩いてきたって感慨深い

七薬師
ここで彼は脱落してしまった

七薬師、八観音を経て、雪が多くなってきた。気をつけなければ滑る。てか、滑った。
九勢至に到着。そろそろ軽アイゼンを装着することにする。

小休止


雪ありの急登
これは軽アイゼン必要
急登すぎて四足歩行になりたい箇所もあった、とこにし。「アドレナリンでてた」と、雪山が初めての2人はとても楽しそうだった。
遠景に妙高・火打が見えると途端にテンションがあがる私
去年の同じ時期に登ったもんね。
気になる人はブログさかのぼってくださいな。


9時25分 高妻山登頂

近くには十阿弥陀。他の祠と一線を画した、大きな祠があった。

同じ山域に2日連続で登っているのに、標高の違い、天気の違いにより、昨日とは全く山の雰囲気が異なる。高妻山山頂は、静かで、なんだか畏怖を感じさせる。積雪と曇りの天気も相まって、厳かな雰囲気だった。

登頂おつかれさま!!
コースタイム2時間以上巻けました。

うあーーーー!


ほどなくしてたにさんから下山連絡が来た。そしてなんと観光組が戸隠キャンプ場で彼女を拾ってくれるとのこと。合流後、3人は野尻湖の博物館へナウマンゾウを見に行くらしい。

10時 たっぷり山頂で休憩し、下山開始。

雪で滑らないよう気をつけながら

こんな写真も撮りながら
慎重に、慎重に

雪山のいい予行演習になったね

今日は北アルプスがちらりと見えるくらいかなー
左手に戸隠山の稜線が見える
昨日全員で景色楽しめてよかった


妙高・火打を見ると撮らずにはいられない企画者

11時30分 六弥勒で小休止後、まっすぐキャンプ場へ降りられる尾根沿いの下山道を選択。

見晴らしの良い稜線を下る。



仲良し二人組

仲良し二人組 Part2

紅葉の絨毯がどこまでも伸びている。

そこから視線をゆっくり上へ移すと、枝が落ちた木々からなる褐色の領域。

さらにその上は白銀の世界。

雪景色も紅葉も楽しみながら、最高の景色の中、ゆっくり稜線歩きを楽しんだ。
標高によって季節が異なる様子が美しかった。
そしてだんだん林の中に入ってきて…
ほい!爆速下山タイム!

こけるなよぉぉぉ

2時間半で戸隠キャンプ場の登山口へ到着!
下山完了!!
おつかれさま!!!

ぐでーーん

さあ、3人との待ち合わせ場所まで向かおうか。

達成感たまんないね

戸隠の稜線。あれを昨日縦走したんやね。

戸隠キャンプ場は最高だのう

高妻山無料駐車場で3人と合流。車、回してくれてありがとう。

ここから長野市街へ向かう車内で、2日かけて歩いて繋げた戸隠連山の稜線がくっきりと見えた。あれを縦走したんだなぁ…と感慨深かった。

市街地に出る道中、アクシデントがあったが、全員で美味しい蕎麦を食べ、登山組4人も善光寺を訪れることができ、無事終電までに帰阪。帰りの運転は、てると初音がほとんどしてくれた。ありがとう。

戸隠山では、これまでの登山人生で最高にスリルな岩場を、全員で踏破することができた。

高妻山は、全員で登頂とはならなかったものの、新入部員それぞれが鍛えられた登山となった。観光組も充実した時間を過ごせていたようでよかった。またぜひリベンジしてください。

みんな2日間おつかれさま。これからの岩山ライフ、楽しんでね。

ではではこのへんで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。