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2018年11月12日月曜日

脱まちかね 熊野古道トレイル

こんにちは。せのかなです。
インドネシア遠征のブログは読んでいただけましたでしょうか。
ブログが長くなりがちなので今回は簡潔にまとめます。

11/1~5、まちかね祭期間を利用して熊野古道の小辺路と中辺路を歩いてきました!
こへち、なかへちです。
メンバー紹介:左から1回西澤・2回中川 コマ 瀬野・3回伴さん


【1日目】

南海極楽橋駅集合。
ケーブルカーとバスを乗り継ぎ、悠々と標高を上げて小辺路の起点となる高野山へと向かいます。
ニューデイリーヤマザキに立ち寄ってからトレッキング開始。

熊野古道歩きに特筆すべき点はほとんどありません。ただ歩く。


薄峠を越えて大滝集落で休憩していると、元ガイドという地元のおじちゃんがやってきてこの先の見落としやすい分岐を親切に教えてくれました。さらには熊野古道解説まで。

コマ話聞けよ
5分だけといいつつ15分以上喋るおじちゃん。
時間ロスを気にしていた折、木の枝を杖代わりにして歩いていた我々を見かね、余っているからといってポールを取ってきてくれました。

そのポールというのが・・・
爆笑
そう、お年寄りの方が使うステッキでした。DAISO製。このステッキを持ち歩くのかと思うとなんか気恥ずかしい。
このときはまだ、このステッキが100㎞踏破のキーになるとは思ってもみませんでしたね・・・。

まだまだ若い西澤を除いてステッキを得た我々はどんどん進みます。
高野龍神スカイラインを通り、水ヶ峰を越えて大股集落へ。この途中でクマのふんを二度見かけました。

縄張りの証だそう
ここから標高1344m伯母子峠越えの始まり。
2時間で登頂できる山だと思えば楽勝。でも一日の最後に上りはきつい。


やっとのことで登頂するも、時既に日没。
急いで近くの伯母子峠避難小屋に向かいますが、迂回路がきちんと把握できずいらいら。西澤のファインプレーでなんとか辿り着きました。

避難小屋は貸し切り。何よりも暖を欲していた我々は一息つく間もなく調理にとりかかります。

この日はトマトチーズリゾット。
優しいトマト味にごろごろお肉ととろけるチーズは身体に染みますねえ。




【2日目】

5時半起床はまだ暗い。
なんとまあ夜中に小屋の扉が開いていたようで、寒さでほとんど寝つけませんでした。
寝袋から出られず日の出を見に行く気なんぞ皆無でしたが、一人この状況を楽しんでいた西澤が写真を撮ってきてくれました。

気温1度くらい。たぶん
この日は伯母子峠をサッと下り、標高1146mの三浦峠をパッと越える。朝の澄んだ空気に光り輝く紅葉は本企画イチの絶景でした。
下山は軽やかにラン。

ススキがいい
峠越えの跡は地獄の車道8㎞。効率よくバスに乗る方法もありますが、終バスは14時のため間に合わず。それに、小辺路踏破のためにはずるしちゃあきまへんわな。

車道歩きの前にビタミン補給
だらーっと3時間ほど歩くと昴の郷という宿泊施設があり、よさげな芝生があったのですがテント設営許可は下りず。
仕方がないので先に進みます。

トンネル内を歩きながら「あほぉぉお ぼけぇぇえ ケチィィイ」など暴言を吐いてこだまさせる遊びをしていると、




スマホ「地震です 地震です」




一同黙る。
次にトンネルの出口めがけてダッシュ。

そう、11月2日16時54分頃に発生した紀伊水道を震源とする地震です。
揺れは感じなかったものの、トンネルの天井が崩落して生き埋めになる図が脳裏をよぎった我々は疲労も忘れて無我夢中で走りました。

いやぁ、生きててよかった。ほんまに。
暴言吐いてたばちが当たったんかと思った。

トンネルを抜けるといい感じの河原があったので、急遽そこを幕営地に決定。
この日は米を炊き、クッパと焼き鳥缶を食べておやすみなさい。




【3日目】


起床。朝食。ラジオ体操(1人で)。テント撤収(1人で)。
みんな準備遅いねん。
前日の遅れを取り戻すために予定より2時間早く行動開始。

この日は標高1114mの果無(はてなし)峠越え。
途中にある果無集落は5世帯10人未満が暮らすという山の上の集落。

奈良のマチュピチュと名付けた
果無峠の道中には西国三十三観音の石像が点在しており、手を合わせながら登りました。

登頂!
個人的にこの下山が体力的に最もキツかった。
車道に出てしばらく歩くと、道の駅 奥熊野ほんぐう が。

オアシス
まだ行程は残っていましたが、ここで昼ごはん。
肉を欲した
疲れが滲み出るも音無茶ソフトクリームを前に笑顔の私
エネルギーをチャージしたら、いよいよ熊野本宮大社へ。

鳥居が見えた時の嬉しさよ
小辺路70㎞踏破!
本殿に感謝の参詣をしたあと、ある者は御朱印をもらい、ある者は八咫烏Tシャツを買い、またある者はめはり寿司に走りました。

バスに乗って渡瀬温泉へ。

2日ぶりのお風呂は言うまでもなく幸せ。しっかり疲労回復できました。
ここで途中離脱の西澤とはお別れ。

ばいばい
今回唯一の1回生。元気印としてよく頑張ってくれました。

残った4人は近くのキャンプ場へ。
日本酒と梅酒を一杯酌み交わしてから快適な眠りにつきました。



【4日目】

朝から温かい缶コーヒーが飲める幸せ。
この日から中辺路に入って最終目的地である那智大滝を目指します。


この日は小雲取越え。まあ余裕。

ヤタガラス
ある集落まで下りてくると、序盤にすれ違ったおじさんが戻ってきていました。高野山から歩いていた我々の顔を覚えていてくれ、「まともな食事してないやろ」と言ってみかんと卵6個をくれました。貴重なビタミンとタンパク源。有難い。

この辺りが中間地点となるのですが、少しでも安く済ませたい我々は小口自然の家を通過して1時間ほど歩いたところにある休憩所をこの日の幕営地としました。


明るいうちに調理開始。
この日はレトルトマグマスパゲティ。

半熟卵で豪華になった
マグマ?
幕営地とは言ったものの、なんやかんやでテントは張らず。
しかし安直に考えすぎていた私は夜の闇に包まれるにつれて後悔に苛まれてゆくのでした。言葉にできない自分との闘い。

夕食後はコマの深イイ?ワンマントークショーが2時間披露されたあと、各々寝袋に顔をうずめて寝ました。



【5日目】

まだ暗いうちに起床。辺りがだんだん明るくなり、ようやく心も落ち着きます。

余っていた食料をふんだんに使用し、最後の朝ご飯を済ませて出発。

曇りで神秘的になった
5日目ともなるとゾーンに入ってくる。
はじめの1時間で500mアップ。一気に中辺路最大の難関である大雲取越えをクリア。

その後も上ったり下ったりして那智高原公園まで来たところで、巨大滑り台を発見。

滑らなくて使い物にならず

そして熊野那智大社へ。


滝が見えるとつい歓声をあげてしまう。
ゴールはもう目の前。あとは那智大滝めがけてまっしぐら。

最後はステッキとともに
ゴール!100㎞完歩!!
地味に頑張った!!!

達成感に酔いしれるまま伴さんの奢りでソフトクリームを食べ、YAMAPのルートを完遂させるべく那智駅に向かって再度歩き始めました。

ごちそうさまです
しかし道中に温泉施設があるのを思い出し、そこで活動終了。
入浴後は併設の売店でツアーの中国人団体に紛れて蒲鉾を試食しまくってから、バスで那智勝浦駅へ。


発車時刻まで商店街を散策。
ここ、一見さびれているようで意外といいマグロの店があるのです。食べてないけど。

18:02 JR特急くろしお号乗車。
車内ではみんなで熊野や那智の地酒とマグロやウツボのおつまみを嗜みつつ、しっぽりと帰阪しました。

ばんコレ
5日間、天気には恵まれたものの眺望は少ない熊野古道。体力ゴリゴリのメンバーではないにもかかわらず100㎞踏破が達成されたのは、各々が己と向き合い、かつ全員で励ましあった結果です。

メーリスを流した当初は人が集まらずとても不安でしたが、結果的にはものすごくやりがいのある企画になりました。2年連続まちかね祭をぶっちした甲斐があるというもの。
ロングトレッキング、はまりそうです。お誘い待ってます。

最後まで読んでくれてありがとうございました。おまけ写真で〆