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2013年9月9日月曜日

これからよろしくお願いします。 新部長より

どうも、かぼちゃは辞めました。
部長、HP・ブログ管理になったなかじーです。

部員の皆さん、夏合宿お疲れ様でした。三泊四日の合宿でしたが、どうでしたか?個々人で思うところはたくさんあると思います。あれだけの人数が一度に会すのはめったにないことなので、それを十分に楽しめたならいいのですが・・・。
夏合宿についての報告などは、旧合宿係のお二人に任せます。

書く事がありすぎて、頭の中を整理して文章にするのに三日もかかりました。

夏合宿の最後には幹部交代式がありました。そこで私は正式に部長になりました。
今回は、あの場では伝えきれなかった私の考えや気持ちを、少しでも伝えたいと思い、こうやってブログの記事にしました。部長としても考えや、個人的な考え。いろいろなものがごちゃまぜにはなっていますが、部員のみんなには、私がどういう人間で、どういう部長になるのかを知ってもらいたいのです。この記事をご覧になっているのは部員だけではないでしょう。このブログは、部員のご親族の方や、探検部に興味がある阪大生の方、または第三者の方など、様々な人が目を通す外向きの空間です。そういう場に私の考えを載せるのは、本音を隠すのを少しでもやめようと思ったからです。

幹部交代式では緊張してしまい、伝えたいことの百分の一も伝えられませんでした。こうやって記事にしても、全てを伝えきれてはいません。でも、これから書いてあるのは、私の正直な気持ちと考えです。理解しろとも言えません。それでも、知ってください。

長々と前置きをしましたが、本題に入ります。


まず、探検部の今の状況について。
先々代は探検部の全盛期は過ぎたと言いました。先代はバブルの崩壊と言いました。その表現に誤りはないと思います。
技術に関して、先々代やその前(4回生、院生や社会人)の先輩方のほうが圧倒的に格上です。その上で、人数は明らかに増えました。昨年よりは減ったとはいえ、依然として多いことには変わりはありません。さらに活動全体のレベルや難易度は上がっています。それにも関わらず、技術の低下は見て取れます。
現状のままでは取り返しのつかない事故が起きる可能性も否めません。最低限、企画者の技術レベルの底上げ、安全管理の徹底は必要だと考えています。
また、これまでの探検部としての性質や、世代ごとの考え方の違いが影響しているのでしょうが、活動の参加率に偏りができてきました。主に新入生ですが、参加する活動がひとまとまりで、個人というよりは友達とみんなで、という風潮が強くなったように思います。先輩や同輩諸君はそれに対して疑問視していたようですが、私からすればどんぐりの背比べというか、自分を顧みていないのかな、とも思います。私は、人のことを言えるほど、自分たちが立派だとは考えていません。少なからず、似たような節は見て取れます。
個人的な意見でもありますが、別に参加率がどうとは言わなくてもいいのではないでしょうか。媚びてまで参加者を確保するよりも、人数は少なくても活動を楽しむことを優先したいと思っています。楽しむ人さえいれば、自然とあとに続くと思っているので。
探検部は大きくなりました。かつての先輩方と同じように活動をしているだけでは、部をまとめることはできないかもしれません。新しい時代に合わせて、活動のあり方を考えたほうがいいのかもしれません。

次に部員たちに向けてのメッセージ。

まずは一回生の後輩諸君に。
私の個人的な考えですが、一回生の夏休みが終わるまでの仕事は「全力で楽しむこと」。探検部にはどんな面白い活動があって、そして君たちが経験したことのないような新しい世界があること。それを全身で感じること。それが君たちの仕事です。そして、夏休みが終わったら、次の仕事は「技術を学ぶ」こと。もちろん全力で楽しむことを忘れてはダメです。今度は、全力で楽しみながら、活動に必要な技術を身につけていってください。新しい技術を身につければ、そのぶんだけ活動はもっと楽しいものになります。そして新二回生になったら、身につけた技術を携えて、今度は君たちが先輩となって新入生を引っ張って行ってください。
難しく書きましたが、深く考えすぎなくてもいい。頭の片隅に置いておくだけでいいです。ただ、なにより大切なのは“楽しむ”ことです。それだけは覚えておいてください。

次に先輩方に向けて。
先輩方には大変お世話になりました。たくさんの活動で楽しませてもらったし、いろいろな技術も学びました。そのおかげで私たちは新しく企画し、それを楽しむことができます。
いままでたくさんの苦労があったかと思います。今度は私たちがその苦労を背負います。胸を張って、任せろと言えるほどの自信はありません。なので、度々助言を求めることもあるかと思います。その時にはどうかお力添えをば。
いままでありがとうございました。

最後に、二回生の同輩たちに向けて。
世代交代を終え、今度は私たちの出番です。部の管理や、企画、その中心となるのは私たちです。いままでのように、先輩が何とかしてくれるような場面は間違いなく減っていきます。自己管理以上に集団管理の能力も必要になってくるでしょう。なので、助け合って、今度はこれからの後輩に頼りにされる、本当の意味で“先輩”になりましょう。私は、頼られるのは大好きですが、任せられるのは大嫌いです。助け合いにはいくらでも応じます。
もうひとつ。私は人を頼るのが苦手です。部長として部員に頼ることができないかもしれません。なので、二回生のみんなには、私から仕事を奪うくらいの気持ちで、口出しをしてください。それくらいのほうが、私にはちょうどいいかもしれません。
どうか、私たちを助けてください。これからもよろしくお願いします。



ここまでは、私の部長としての宣誓のようなものです。
ここから先は、私個人の考え、部員としても考え、部長としての考え、ごちゃまぜになったものです。読みたくない人もいるかもしれない。そう言う人は読まなくてもいいです。
嫌われるのも覚悟で、書き付けます。



私は、探検部が嫌いです。

もちろん、これまでの一年半の活動で楽しいことや面白いこともたくさんありました。そしてこれからもいろいろなことがあるでしょう。
それでも嫌いです。
正直な話をするならば、部長なんてしたくありません。もし幹部をしていなければ、夏休みを最後に、探検部を辞めていたかもしれません。それほどに探検部が嫌いです。

自惚れなのは十分に承知していますが、私には周りの部員よりも技術があります。経験があります。もちろん、特定の分野においては叶わないものばかりです。一番になんてなれないでしょう。しかし、大まかな探検部の活動において、少なくとも同期の部員に対しては、私には彼ら以上の能力があると思い込んでいます。先輩に対してでもそうです。最低限の長幼の序は守りますが、心の奥では自分よりも技術のない人間を見下しています。

そんな、人を見下すことをやめることができない、こんな私は、人を信用することができません。だから、私は人に頼ることすらしようとしません。自分の手に届くものは全て自分で抱え込もうとします。部長として部員に仕事を振ることすらできないでしょう。自分でもわかっています。私は集団行動に向いている人間ではない。部長には向いていない。

心は、絶対にその場から一歩離れています。近づかれたら逃げます。それでいて、部員のことを見下します。そんな人間が何を好きになれますか。探検部のことを技術も中途半端なアウトドア集団だと思って見下ろして、そうやって勝手に嫌いになりました。そんな私が探検部の活動を素直に楽しむことなんてできやしませんよ。

酷い自惚れですが、技術を持っている私が頼りにされたり、ほかの同期の部員と比べられたりするのは仕方ありません。だからといって、どうして私と同じ時期に入部した人間が企画を立てる時に、私に話を持ちかけてくるのか。自分で企画を立てればいいのに。実際に立ててくれた部員も多いです。ですが、結局言うだけで何もしない部員もいました。そういう連中が嫌いでした。
自分には先輩やお前みたいに技術がないから。
そんな言い訳は聞きたくもない。反吐が出る。
技術がないなら、なぜ学ぼうとしないのか。そんな言い訳をするお前たちの先輩は、そのさらに先輩から学んできてるんだぞ。それなのに何もしようとしない。そういう連中が嫌いでした。

先程から技術だ能力だと言っていますが、初心者でも活動に参加できるのが探検部の魅力の一つです。それは重々に承知しています。ですが、初心者を預かるということは、少なくとも、企画者としてはそれだけの技術が必要になるということです。

探検部心得には“自己責任”というものがあります。
探検部に入部して企画の計画書を見ると、安全管理など軽く触れられるだけで、何もできちゃいない。入部してすぐの頃に、当時の部長に聞いたことがあります。こんな安全管理で大丈夫なのか、と。どうにも探検部心得には“自己責任”というものあるらしい。それを知ったのはこの時でした。
今でも納得はしていません。“自己責任”の一言で、ないがしろにしていい問題ではない。私から言わせてみれば、心得の自己責任すらできていない。(私も自己管理が徹底できているかと言われればおそらくできていませんが・・・)
最低限守られるべき安全管理ができない集団が、ずっと大きな事故もなくやってこれたのは奇跡です。実際に、今回の夏合宿で安全が確保されていたか、といえばそうではありませんでした。場合によっては人が死んでもおかしくない、そういう事態に陥っていた。
腹が立って仕方がない。自己管理の徹底もできない個人と、安全管理ができない集団と、何よりも穴があると分かっていながら啓発もできなかった自分に対して腹が立った。

探検部は大きくなって、かつてのようにはいかなかくなった。それは先ほど言ったとおりです。企画も形を変える必要があるかもしれません。

こうやって文句ばかりをいうのも、本当は嫌いです。ただのいちゃもんでしかない。だから、これは私の戯言だと思って聞き流してもらって結構です。
部員には、最低限以上の安全さえ確保してもらえれば、あとは自由にやって欲しいと思っています。

やりたいことがあるならやればいい。自分ひとりでできないと思ったなら、周りに助けてもらえばいい。
私は任されるのは大嫌いですが、頼られるのは大好きです。
やりたいことをする、そのサポートはします。

私は、みんなを引っ張る指導者としての部長になるつもりはありませんし、なれるとも思いません。みんなを支える、縁の下のサポーターとしての部長になるつもりです。

最後に。

私は、“嫌い”という感情に、それほど悪い印象は抱きません。
私のひねくれた性格のせいでしょうが、私が本当に好きになるのは、本当に嫌いになったものだけです。

探検部のことは大嫌いです。

ろくでもない部長になるでしょうが、これから一年間、よろしくお願いします。