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2013年5月9日木曜日

日本百名山登山@九州 part2

九州の百名山登山企画が終わって早1ヶ月。
遅くなりましたが続きを書きます。

23日 阿蘇山(中岳・高岳) 曇り
5時前起床。5時半頃ネカフェを出る。物音やいびきのせいであまり眠れなかった。
店を出てすぐ隣にあるファミマに朝食と昼食と夕食を買いに行く。
ここでちょっとした出来事が。
何にしようかと物色していたら一人の男性がいきなり話しかけてきた。
見た目はホスト?のようなチャラチャラした軽そうな感じ。

「登山部?」
「まぁ、そんな感じです」
「すげぇ!かっけぇ!」

わけわからん。でも悪い人ではないみたい。

「正直今このチャンポン食べたい?」
「いえ、別に食べたくないです」
「だよね、食べたくないよね」

やっぱわけわからん。しばらく会話してるとその人の連れの女性が
「ほら迷惑でしょ、他の2人が困ってるじゃない」と言ってきた。
別に迷惑ではなかったが、何を考えてるかは分からなかった。
名前と年齢を教えてくれたが、何か意味があったのだろうか。

最終的に女の人が「迷惑かけてごめんね」ということで、カゴに入れてた弁当の会計をしてくれた。
男の人もさり気なくファミチキを買ってもらってた。

店の前で2人と別れ、公園で朝食を食べる。
食後は市電に乗って熊本駅へ。そして阿蘇駅へ。

バスの時間まで1時間ほど。待ち時間は本当に暇。

バスの時間がきた。結構人が多い。外国人も多い。
バスが阿蘇山に差し掛かると車内では自動の音声ガイドが始まった。
が、寝てたので全く聴いてない。

10時前にロープウェイ阿蘇山西駅到着。
先にバッジを買い、トイレを済ましたら出発。ここも外国人が多かった。

天気はいまいち。
ロープウェイなどもちろん使わない。火口付近までは遊歩道が続いている。すれ違った人は全員韓国人だった。
遊歩道が終わるとここからが登山。
そう、登山が目的なので火口は見に行かない。どうせ山頂から見えるだろうし。

砂千里ヶ浜に入ると急に周りに人がいなくなる。
あれだけいた人はやはり火口見学か。

 
砂千里ヶ浜を過ぎると急峻な登りが待っていた。ホントに傾斜きつすぎ。
登りきると景色が変わった。活火山だけあって景色がすごい。他の星みたい。


そして中岳へ。
ここでアクシデント発生。なんか警報が聴こえる。
火山ガスの濃度が危険な状態だから火口から避難しろということだった。

中岳・高岳は火口からは離れているが、ガスは当然気体だから風で流れてくる。
確かに硫黄の臭さが強くなった気がする。
でもさっきの警報は火口付近にいる人に対するものみたいだし、登山してる人にはあんま関係なくない?
よく分からないので、ロープウェイの山上駅に電話してみる。

タオルを口に当てておいて下さいねとぐらいしか言われなかった。
危険だから登山を直ちに中止しろ!という様子は全くなかったので、登山続行。

硫黄臭いので中岳に着いたらすぐに高岳へ出発。
高岳に到着すると人が意外といた。砂千里方面から登ってきた人は自分達以外はいなかったので、仙酔峡から登ってきたのだろう。

昼食を食べたら下山。阿蘇山西駅まで戻る。
韓国人と中国人が続々とやって来ていた。阿蘇山って人気なんだな。
火山灰ソフトを食べ、バスの時間まで待つ。
前日あまり眠れなかったので、気が付いたら寝ていた。

バスに乗ったらユースホステルへ。ユースホステルの真ん前にバス停があるのでありがたい。
ネカフェ以外に泊まったのはこの日だけだった。ベッドで寝れたのもこの日だけ。
翌日は今回の旅で最もキツイ祖母山だったので、ベッドで寝れるのは本当に助かった。

決してキレイな宿ではなかったが、おばあさんが一人で切り盛りしており、アットホームな感じで居心地は良かった。しかも1泊2000円は破格だし。

この日は帰りの移動が短かったので、宿に到着後はゆっくり過ごせた。
コインランドリーで服を洗濯し、コンビニ弁当を食べ、風呂にゆっくり浸かった。

自分達以外は男性が一人とドイツ人の親子がいた。
男性は同じ部屋だったが、到着したのが遅かったので、彼が風呂から戻るころには消灯させてもらった。

ドイツ人の親子は翌日に阿蘇山に行くと言っていた。息子は日本に留学に来ており、父親が休暇で息子に会いに来たようだった。

息子はどっかのドイツ人と違って日本語を普通に話すことができたので少し話をした。


24日 祖母山 曇り
ついにこの日がやって来た。
ハードな登山になることは覚悟していたが、本当にハード過ぎた。

5時半頃起床、徒歩で阿蘇駅へ。
途中のローソンで朝食と昼食購入。

豊肥本線で阿蘇駅から緒方駅へ。
豊肥本線は去年の台風で1部区間が不通になっているため、代行バスに乗り換える。
普通の路線バスかなと思っていたが、大型の観光バスだった。乗客は10人もいなかった。

道は広くないのにスピードを出すバス。縁石に後輪がぶつかる。
落ち着いて寝ていられない。

豊後竹田駅で再び列車に乗り換え、8時半前に緒方駅に到着。
ここからはコミュニティバスに乗って登山口に向かう。

このコミュニティバスがまたひどかった。

可愛い見た目とは裏腹に運転がマジで荒い。
登山口までは1時間も山道を走るのだが、あほみたいにスピードを出しやがる。

乗車した時に、
「多分他に乗る人いないから」と言われたが、本当に誰1人いなかった。
普段から利用する人が少ない(いない)せいか、運転手はどのバス停が近づいても全力で無視する。

このバスの唯一の利点は運賃が安いことだろう。市が地域住民のために運営しているバスなので、200円か300円で山奥まで連れて行ってくれる。
しかし、利用者が少ないのと赤字のため、今年度で廃止されるみたいなことが市のHPに書いてあった。
公共交通機関を使った場合の唯一の祖母山へのアクセスであるため、少し惜しい気もするが仕方ない。
車内から景色を見ていると分かるが、本当にド田舎で山奥なのである。
えっ、こんなところに人住んでるの!?っていうレベル。
驚きだったのが道路上が一定間隔でヘリポートとなっていることだ。
そりゃあ急患が出ても救急車が到着するまで時間がかかるわ、こんなところ。


10時ごろに登山口に到着。
ここでちょっとしたトラブルが。
降りる際に運転手に「帰りもよろしくお願いします」と言うと、
「いつ下山するの」と尋ねてきたので、
今日中に下山します」と言うと
「帰りのバスはないよ」と言うのである。

は?
いや、そんなはずはない。
じゃあ帰りはどうしろと?
タクシー呼べと?携帯圏外だぞ
登山口の少し手前にあった宿屋に電話を借りる?
いや、ちょっと待て。
何度も調べたが土日祝日は登山口まで1日1往復運行しているはず。
市のHPで俺は見た。
そもそもおかしいだろ。
往路はこんな山奥まであるのに、復路はないとか。

結局、運転手の勘違いだった。
今日中に下山すると言ったのに、翌日(※平日)に下山すると思った(聞こえた)らしい。
よく聞けよ。焦らすな。マジで焦ったわ。
祖母山はコースタイム以下で登らないと帰りのバスに間に合わないので、ただでさえ時間がないというのに無駄な時間を食わせやがって。


登山口のトイレで用を済ませたらさっさと出発。
トイレには熊注意の掲示がたくさん貼ってあった。
九州で絶滅したとされる熊がこの祖母山では多数目撃されている。

初っ端からスピードを上げてガツガツ登って行く。
キツイ。
KDIが遅れだす。死にそうな顔だ。
無理ならやめるよう言うが、大丈夫と答えるので引き続きガツガツ登る。

しかし、この山、登っていて面白くない。
ずっと樹林帯の中でつまらない。
でも登るしかない。

昼食は山頂で景色を見ながら食べたいものだが、山頂に着くのは14時の予定。
仕方なく12時頃に到着した地点で食べる。

13時過ぎ、9合目の小屋に到着。
中に入ってみるとラジオが流れているが人気はない。
あいさつしてみても反応がないので、小屋の主人はいないようだ。
あいにくバッジが買えなかった。

13時半前、山頂到着。



9合目から山頂までの道がドロドロでひどかった。
自分達の他には1組しかいなかった。

山頂からの景色は特別美しい訳でもなく、いたって普通だった。
ただの山奥の風景で、本当に百名山?って感じ。
なんでこれが百名山に選定されたのかな。
苦労して登った甲斐がなかった。

14時には下山を開始。
来た道をひたすら戻る。つまらない。

16時半前に下山完了。
バスの時間まで1時間半ほど待つ。
退屈なのでストックとトレッキングシューズをトイレ脇の水道で洗う。
18時前、バスが予定通り到着。

相変わらず運転が荒い。
スピード出し過ぎ。下りだから余計に速い。
1度道路の未舗装部分に後輪が脱輪する。
怖いけど疲れたから自然と眠りにつく。

19時前、緒方駅に着く。
別府駅まで1時間半ほど移動。
駅のコンビニで晩飯を購入、構内で食べる。
食後、ネカフェへ30分ほど歩いていく。
残念ながら個室しか空いていなかったが、熊本の時のように騒がしくはなかった。
ベルセルクを読んで寝る。


25日 九重山(久住山・中岳) 曇り
この日は全行程の中で最も時間に余裕のある日だった。
電車に乗る必要もなく、移動距離も短かったので気分的には楽だった。

6時に起床し、7時前に出発。
イオンで朝食と昼食の弁当を購入する。
コンビニ弁当は安くないし、唐揚げの入ったものばかりだったので、バリエーション豊かなイオンが神に思えた。

別府交通センターに移動して朝食をとる。
8時にバスに乗り、10時に牧の戸峠に到着。
バスを降りると肌寒い。標高が高いからだ。
レストハウスでバッジを買う。ここには九重山だけでなく、九州にある日本百名山全てのバッジが売ってあった。
お陰で前日に買い損ねた祖母山のバッジもここでゲットすることができた。

トイレと買い物が済んだら登山開始。
動いていると暑くなる。止まると寒くなる。
汗が出るので速乾のシャツ1枚になる。

帰りのバスの時間まで余裕があるので、祖母山の時のように飛ばさなくていいので、適度なスピードで登る。
家族で来てる人が多い。天気は曇天。

途中で4,5人の子供のグループに追いつく。意外と速い。
まずは久住山へと登る。さっきの子供の集団の1人がとんでもないスピードで付いてくる。
追いつかれはしなかったが、山頂到着後、10分ほどすると彼もやって来た。
どうなってんだ…


山頂は風がとても強い。そして寒い。
さっさと中岳へ向けて出発する。

中岳は九重山系最高峰。当然登らない訳にはいかない。

灌木に霧氷が着氷していた。



九重山は火山であるため岩が多く、季節の所為もあって緑が少ない。曇天の空と相まってとても殺風景に見える。
しかし、同じ火山でも霧島山や阿蘇山とはまた一味違っており、まさに高原という感じで見ていて楽しい。
前日の祖母山がつまらなかった所為もあって余計にそう思う。



12時過ぎ、中岳山頂着。
風がめちゃくちゃ強い。すごく寒い。
流石に耐えられないのでレインウェアを着こむ。
仕方ないけどここで昼食を食べる。

昼食後、法華院温泉山荘という山の中にある温泉に向かう。
早く温泉に浸かって体を温めたい。

下山を開始しようとした時、近くにいた男性に話しかけられた。
その男性も温泉に向かうらしく、一緒に行こうということだった。
しかしお互いが温泉へ向かうために通る予定だったルートが違った。

自分達が予定していたルートは分かりやすいが少し遠回り。
男性が予定していたルートは少し不明瞭だが近い。

男性はGPSを持っており、大丈夫だよと言うので付いていくことにした。
さっさと温泉に入りたかったし。

その男性は仙台から登りに来たらしかった。
一緒に歩きながら登山の話で盛り上がった。

が、しばらく歩くと男性が異変に気が付いて止まった。
どうやら道を間違えたらしい。GPS持ってる意味ないじゃん…

これ以上のリスクを冒したくないので、男性とは別れて引き返すことにした。
これで温泉に行く時間はなくなってしまったが、自分達も地図をよく確認しなかったことに責任があるので、その男性を責めるつもりはない。あまり残念でもない。
もともと温泉は帰りのバスの時間まで余裕があるからついでに行くか、という感じだったし。

温泉に行く時間はなくなったが、そのお陰でゆっくり九重を歩く余裕はできた。
それまで登った山の何倍も遅いスピードで歩き、景色を堪能した。
見ていて飽きない素晴らしい山なので、結果オーライだった。

中岳へ登り返し、

久住分れへ戻り、

北千里浜を抜ける。


北千里浜は今回の旅でお気に入りの場所。
歩いていて気持ちが良い。
硫黄を噴き出す硫黄山も迫力があって良い。

15時頃、諏蛾守越を通過。
あとはひたすら下るだけ。
途中から林道を歩く。足が痛い。

16時20分、長者原のくじゅう登山口に到着。下山完了。
予定より2時間以上早いが、もし温泉に行っていたらバスに間に合わない。
仕方なくお土産屋で時間をつぶす。

少し寒いけど甘いものが食べたいので、ブラックサンダーのアイスを買う。
店の入口にあるベンチで食べていると、こいつ↓がどこからともなくやって来た。

物欲しそうな目でこちらを見つめてきたが、犬にチョコを与えるのは危険なのであげない。
それでもしばらくこっちを見ていた。犬が苦手な123はビビッてた。
大人しくて可愛い…と、この時は思った。


17時になるとお土産屋は閉店した。
ここから苦行が始まった。
日が沈みはじめ、気温が一段と下がってきた。
店にはもう入れないので、暖をとることができない。
すごく寒い。山頂も寒かったが、体を動かして熱くなっていたのでまだましだった。
でも今はじっとしているだけなので、体がどんどん冷える。

本当に凍える寒さ。特に手が冷たい。
バスが来るまで2時間近くある。
暇だし寒いから付近を散歩する。
さっきの犬がまだいた。お店の従業員達は帰ったから、飼ってる訳ではないのかな。
頭を撫でようとしたら牙を剥き、唸る。
あれ?さっきは触らせてくれたのに。
試しにもう一度撫でようとしたら吠えられた。
アイスをあげなかった腹いせか?なんなんだよ。
KDIも吠えられたと言っていた。

店の正面に小さな足湯があった。
ぬるそうだったけど、あまりにも寒いから浸かる。
やはりぬるい。
お湯を吐き出し続けるパイプの付近だけとても熱い。
足は少し温まったが、上半身が寒い。
そこで、空のペットボトルにパイプから直接熱湯を入れ、湯たんぽみたいにする。
それを服の下に入れる。温かい。


18時50分、待ちに待ったバスが来た。
20時50分、別府に到着。
再び前日に泊まったネカフェに向かう。
途中、マックで晩飯を食べる。コンビニ弁当はもう飽きた。
マックには懐かしいものがあった。


22時、ネカフェに到着。
この日はファミリールームを確保できた。
ベルセルクをついに読み終わる。



26日 九州→大阪 多分晴れ
大阪に戻るだけ。
企画者は実家のある広島県で下車。




~まとめと反省~
・ネカフェは意外と快適(ただし、個室は周囲の状況による)。しかし、貴重な睡眠時間をつい漫画に費やしてしまう。ドリンクバーのシャーベットは一口で頭が痛くなる。
・移動を公共交通機関だけに頼るのは無理がある。レンタカーのほうが柔軟に行動できる。
・ストックのお陰で膝の疲労を軽減できた。
・食事がコンビニ弁当ばかりだとつらい。栄養が偏る。太る。
・ベルセルクが面白い。
・地図は最新版を。
・下調べは入念に。

協力してくれた2人、ありがとう。

以上