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2010年10月12日火曜日

2010年10月12日

ロープの色々

一口に「ロープ」といっても、色々あります。

クライミングやケイビングで使用するものはもちろんのこと、海事関連で使用する
ものもロープですし、トラックの荷を縛るものもロープです。運動会の綱引きで使う
のも、やっぱりロープです。靴ひもや園芸で使う紐も、まぁ細いロープです。

このように様々な場面で様々な用途に使用されるロープですが、当然、各用途に
応じたロープというものがあります。まさか、園芸用の自然素材のモシャモシャした
ロープ(紐)でクライミングをしたい人はいないでしょうし、園芸のためにクライミング
用の高価なロープを使う酔狂な人もいないでしょう。

ただ、ここまで極端な例はないにしても、用途の垣根が曖昧な部分で必ずしも適切
であるとは言えないロープが使用される場合があります。園芸用の紐が無くなった
からビニールひもで応急処置をする、タープ用の張糸が切れたから3つ打の綿の縄
を代わりに使う、ケイビング用のロープでクライミングをする、などなど。

上記3つの例のうち、1番目と2番目は「代用」でしょう。ただ3番目は「誤用」です。
下手したら死にます。ケイビングに用いるロープは伸縮性が少ないため、墜落時の
衝撃緩和ができません。そんなロープを使ってクライミングをして、足を滑らせでも
したら脊椎損傷は免れません。

ロープは、その素材(自然素材[綿、麻…]、人工素材[エステル、ナイロン…])や、
形状(よりロープ、編みロープ…)、太さや長さによって性質が異なってきます。
伸びるのか伸びないのか、過酷な使用に耐えるのか耐えないのか、水を含んでも
使いやすいのか使いにくいのか、全く異なります。

もちろん、全部覚えるのは大変です。それにあまり意味のあることではありません。
(覚えることができればそれに越したことはないですが) ただ大切なのは「ロープには
色々ある」ということを知っていることです。これを知っていれば、少なくとも伸縮性に
乏しいロープでクライミングをするような馬鹿なことはしないはずです。

結んで良し。吊るして良し。縛られて良し。ロープを賢く使って、快適なロープライフを
エンジョイしましょう。

全部ナイロンロープ。右から2mm、7mm、8mm、11mm,10.5mm。
左の二本はスタティックロープ。